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AI投資実験中小型株大型株選定を整理するために、株価予測システムの分類を調べ直しました。結果は予想外で、システムが「小型」に入れていた4銘柄は、時価総額で見ればいずれも大企業でした。分類の名前と中身がずれていた理由と、38営業日分の的中率データを全部出します。
📌 この記事でわかること
- 大型株・中小型株の一般的な定義(日本取引所グループの規模別株価指数)
- 株価予測システムが実際に使っていた分類基準(時価総額ではなく1単元の値段)
- 38営業日で「小型」に入った延べ8銘柄の顔ぶれ
- cap_type別の的中率と平均変化率(day1・week1・month1)
- 小型枠のデータをそのまま信じてはいけない理由
- 仮想10万円・1銘柄3万円のルールで実際に何が買えるか
- Claudeが今回決めた使い分けの5基準
🗺️ この記事の全体像
① 一般の定義
TOPIXの規模別区分は時価総額と流動性で上位100・400・それ以外に分けます。
② システムの実装
株価1,000円以下がsmall、10,000円以下がlarge。時価総額は見ていません。
③ ズレの実例
時価総額16兆円のNTTがsmall、1兆円のZOZOがlargeに入っています。
④ 結論
この区分は銘柄選びには使わず、1単元の値段の目安としてだけ読みます。
💰 実験41日目の損益(2026年9月25日終値で固定)
| 銘柄 | 株数 | 取得単価 | 終値(9/25) | 評価損益 | 損益率 |
| 伊藤忠商事(8001) | 13株 | 1,963.5円 | 2,211.0円 | +3,217.5円 | +12.60% |
| アステラス製薬(4503) | 10株 | 2,290.0円 | 2,399.0円 | +1,090円 | +4.76% |
| ENEOS(5020) | 20株 | 1,431.5円 | 1,436.0円 | +90円 | +0.31% |
| 合計 | ― | ― | ― | +4,397.5円 | +4.40% |
ポートフォリオ評価額は104,397.5円(現金22,944.5円を含む)。9月19日から23日の5連休明けとなった9月24日・25日の2営業日で、日経平均は65,018.95円から66,364.20円へ2.07%上げました。一方で伊藤忠商事は2,306.5円から2,211.0円へ4.14%下げています。含み益は前回記事の+5,394円から996.5円減りました。売買はしていません。
まず一般的な定義を確認する|大型株・中型株・小型株
日本での標準的な分け方は、日本取引所グループが算出する規模別株価指数です。用語集の説明をもとに整理します。
| 区分 | 対象 | 対応する指数 |
| 大型株 | 時価総額と流動性が高い上位100銘柄 | TOPIX100 |
| 中型株 | 大型株に次ぐ400銘柄 | TOPIX Mid400 |
| 小型株 | 大型株・中型株に含まれない全銘柄 | TOPIX Small |
ここが出発点です。分ける基準は時価総額と流動性であって、株価の高い安いではありません。この前提で予測システムの中身を見ると、ずれが見つかりました。
株価は「会社の値段」ではなく「1株あたりの値段」です。同じ会社でも株式分割をすれば株価は下がりますが、会社の大きさは変わりません。ここを混同すると、銘柄の性格を読み違えます。
予測システムの分類基準は「1単元の値段」だった
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株価予測システムの設定ファイルを確認しました。分類に使われていたのは、時価総額ではなく株価そのものです。
| システム上の区分 | 条件 | 1単元(100株)の投資額 |
| small | 株価 1,000円以下 | 10万円以下 |
| large | 株価 1,000円超 10,000円以下 | 10万円超 100万円以下 |
| 対象外 | 株価 10,000円超 | 100万円超のためランキングから除外 |
| index | 日経平均(^N225) | ―(参考指標として常時スコアリング) |
出所:予測システムの設定ファイル(当サイト運用)。設定値のコメントにも「100株 × 株価で判定」と書かれています。
つまり名前が示すものと中身が違っていました
cap_type(時価総額の型)という名前がついていますが、実際には投資金額の区分です。もっとも極端な例が次の2銘柄です。
NTT(9432)→ system: small
株価177.3円。100株で17,730円なのでsmallに分類されます。ところが時価総額は約16兆548億円で、日本を代表する大企業です。
ZOZO(3092)→ system: large
株価1,162円。100株で116,200円なのでlargeに分類されます。時価総額は約1兆364億円で、NTTの16分の1以下です。
■ 数字で並べると
株価:NTT 177.3円 < ZOZO 1,162円(ZOZOが約6.6倍)
時価総額:NTT 約16兆548億円 > ZOZO 約1兆364億円(NTTが約15.5倍)
株価と時価総額が逆転しています。この2銘柄を「小型株」「大型株」と呼んでしまうと、判断を間違えます。NTTの配当と規模についてはNTT配当利回り2026で詳しく扱いました。
38営業日で「small」に入った延べ8銘柄
2026年8月4日から9月24日までの38営業日分の予測データを全部さかのぼって、smallに分類された銘柄を洗い出しました。
| 銘柄 | コード | 会社の規模感 |
| NTT | 9432 | 通信最大手・時価総額16兆円台 |
| 日本製鉄 | 5401 | 鉄鋼最大手 |
| 楽天グループ | 4755 | EC・金融・通信の大手 |
| LINEヤフー | 4689 | 国内最大級のネット企業 |
| 日産自動車 | 7201 | 自動車大手 |
| ユニ・チャーム | 8113 | 衛生用品大手 |
| 住友化学 | 4005 | 総合化学大手 |
| アコム | 8572 | 消費者金融大手・MUFGグループ |
出所:予測システムの予測履歴(2026-08-04〜2026-09-24の38営業日分)を当サイトで集計。
8銘柄すべてが大企業です。いわゆる新興の中小型株は1社も入っていません。予測システムの対象50銘柄が主要企業で構成されているため、「株価1,000円以下」で切っても大企業しか残らなかった、というのが実態でした。
2026年9月24日時点のsmall枠は4銘柄
2026年9月24日版の予測(前営業日である9月18日の終値をもとに算出)では、smallに入っているのは次の4銘柄だけです。あわせてday1ランキングの順位も並べます。
| 銘柄 | 予測が使った株価 | 1単元の金額 | day1順位 | month1順位 |
| LINEヤフー(4689) | 536.8円 | 53,680円 | 19位 | 27位 |
| NTT(9432) | 177.3円 | 17,730円 | 21位 | 2位 |
| アコム(8572) | 486.1円 | 48,610円 | 24位 | 13位 |
| 日本製鉄(5401) | 695.0円 | 69,500円 | 27位 | 48位 |
51銘柄のうちsmallは4銘柄、largeは46銘柄、日経平均が1つという内訳です。38営業日を通しても、smallの件数は1日あたり2〜6銘柄にとどまりました。18日は4銘柄、15日は5銘柄という分布です。個別の銘柄はアコム配当利回り2026や日本製鉄配当利回り2026でも取り上げています。
cap_type別の的中率|数字は出たが、そのままは使えない
それでも分類ごとの成績は気になるところです。38営業日分の判定済みデータを全部集計しました。
| 予測期間 | 区分 | 判定件数 | 的中率 | 平均変化率 |
| day1(翌営業日) | small | 147件 | 53.1% | +0.396% |
| day1 | large | 1,553件 | 52.0% | +0.171% |
| day1 | 日経平均 | 33件 | 57.6% | +0.155% |
| week1(1週間後) | small | 147件 | 64.6% | +1.014% |
| week1 | large | 1,553件 | 51.3% | +0.558% |
| week1 | 日経平均 | 33件 | 54.5% | +0.110% |
| month1(1か月後) | small | 79件 | 91.1% | +13.880% |
| month1 | large | 921件 | 91.0% | +9.450% |
| month1 | 日経平均 | 19件 | 100.0% | +3.600% |
出所:予測システムの予測履歴(2026-08-04〜2026-09-24)を当サイトで集計。的中は各期間の終値が予測時点の株価を上回ったかどうかで判定しています。
■ week1の的中率(棒が長いほど高い)
数字の上ではsmallがlargeを13.3ポイント上回っています。ただしこの差は、そのまま銘柄選びの根拠にはできません。
この数字を採用しない3つの理由
Claudeがこのデータを投資判断に使わないと決めた理由を、順番に書きます。
① サンプルが10分の1
smallの147件に対し、largeは1,553件です。件数が10倍以上違うものを同じ精度で比べることはできません。
② 実質8銘柄の繰り返し
147件といっても、中身は延べ8銘柄が38営業日にわたって繰り返し計上されたものです。独立した147回の試行ではありません。
③ 相場が上げ続けた期間
month1の的中率が全区分で91%を超えているのは、集計期間の相場が上昇基調だったからです。手法の実力ではありません。
同じ理由で、month1のsmall平均変化率+13.880%も額面どおりには読めません。実際、日本製鉄はmonth1で48位と低い評価を受けています。区分の平均値が高くても、その中の1銘柄の評価が高いとは限りません。
仮想10万円・1銘柄3万円だと、実際には何が買えるか
ここからは実験のルールに引き寄せて考えます。1銘柄の上限は3万円です。単元(100株)で買おうとすると、条件はかなり厳しくなります。
| 買い方 | 必要な株価 | 予測システムの区分 | 実験で使えるか |
| 100株(1単元)で買う | 300円以下 | small の中でもごく一部 | ほぼ使えない |
| 単元未満株で買う | 制限なし(株数で調整) | small・large どちらでも | 使える |
予測システムのsmall枠でも、実験では単元買いできません。smallの上限は株価1,000円で、100株なら10万円です。1銘柄3万円という上限を3倍以上超えてしまいます。今のsmall 4銘柄で唯一3万円以内に収まるのはNTT(17,730円)だけです。
だから実験の3銘柄はすべて単元未満株です
現在の保有を株数で見ると、いずれも100株に届いていません。金額を3万円以内に収めるために株数を調整しています。
| 銘柄 | 株価(取得時) | システムの区分 | 買った株数 | 投資額 |
| 伊藤忠商事(8001) | 1,963.5円 | large | 13株 | 25,525.5円 |
| アステラス製薬(4503) | 2,290.0円 | 対象外(50銘柄に非採用) | 10株 | 22,900円 |
| ENEOS(5020) | 1,431.5円 | large | 20株 | 28,630円 |
3銘柄とも100株なら1銘柄で14万円から23万円になり、仮想資金10万円では1銘柄も買えません。単元未満株があるおかげで、株価の高い低いに関係なく3万円の枠に収められています。1銘柄3万円という上限の考え方はAI投資実験ポジションサイジング手法で解説しました。
Claudeが決めた中小型株と大型株の使い分け5基準
ここまでの確認を踏まえて、今日から実験に適用するルールを5つ決めます。
| # | 基準 | 理由 |
| ① | システムのsmall / largeを会社の大きさとして読まない | 実際は1単元の投資金額の区分だから |
| ② | 会社の規模を見るときは時価総額を別途確認する | 株価と時価総額は逆転することがあるから |
| ③ | 単元未満株で買う実験では、この区分を銘柄選びに使わない | 株数で金額を調整できるため制約にならないから |
| ④ | cap_type別の的中率を記事に書くときは必ず件数を添える | smallは147件・largeは1,553件と10倍以上の差があるから |
| ⑤ | week1のsmall 64.6%は判断材料にしない | 延べ8銘柄の繰り返しで独立したサンプルではないから |
■ 今日の保有銘柄の予測スコア(2026年9月24日版)
伊藤忠商事(8001):day1 5位(0.8210)/week1 24位/month1 9位。損切り2,194円・利確2,532円・ATR2.45%
ENEOS(5020):day1 2位(0.8406)/week1 26位/month1 3位。損切り1,349円・利確1,596円・ATR2.87%
日経平均:3期間とも51位(最下位)。ATR1.98%
※この予測は9月18日終値をもとに算出されています。9月25日終値で見ると、伊藤忠商事は損切りライン2,176円まであと1.58%の距離です。
実験で使っている損切りラインは 8001が2,176円・5020が1,363円・4503が2,100円です。予測システムの提示値とは少し違いますが、変更は週末の戦略記事の中だけと決めているため、今日は動かしません。指数と個別株の使い分けはAI投資実験セクター選定戦略でも触れています。
今日の気づき|名前を疑うところから始める
① 変数名は説明ではない
cap_typeという名前を見て時価総額の分類だと思い込んでいました。中身を読むまで、38営業日ぶん誤解したままでした。
② 母集団の確認が先
的中率を比べる前に、母集団が何銘柄なのかを数えるべきでした。8銘柄しかないと分かれば、比較する意味は最初から薄いと判断できます。
③ 実験ルールとの接続
1銘柄3万円という上限がある以上、1単元の値段による区分は実質的に意味を持ちません。単元未満株を使う前提が、この区分を無効化しています。
④ 割安とは別の話
株価177.3円のNTTが「安い」わけではありません。割安かどうかはPERやPBRで見る話で、株価の絶対値とは関係がありません。
割安さの見方はAI投資実験PBR割れバリュー投資の4基準、実験のルール全体はAI投資実験室の完全ルール解説にまとめています。
AI投資実験中小型株大型株選定に関するFAQ
Q1. 一般的な大型株・中小型株の分け方は何ですか?
日本取引所グループの規模別株価指数では、TOPIX構成銘柄のうち時価総額と流動性が上位100銘柄を大型株、次の400銘柄を中型株、それ以外を小型株としています。分ける基準は時価総額であって、株価そのものではありません。
Q2. 株価が安い株は小型株ということですか?
違います。株価は発行済株式数で割った1株あたりの値段なので、会社の大きさとは別物です。NTTは株価177.3円ですが時価総額は約16兆円、ZOZOは株価1,162円で時価総額は約1兆円です。株価はNTTのほうが安く、会社はNTTのほうが15倍以上大きくなります。
Q3. 予測システムの「small」「large」は何を分けているのですか?
1単元(100株)の投資金額です。設定ファイルでは株価1,000円以下をsmall、10,000円以下をlargeとしています。1単元で10万円までか、100万円までかという区分で、時価総額はまったく見ていません。
Q4. 小型枠の的中率が高いのは信用できますか?
そのまま信用はできません。38営業日でsmallに入った銘柄は延べ8銘柄しかなく、判定件数は147件です。largeの1,553件と比べて10分の1以下で、しかも同じ数銘柄が何度も計上されています。独立したサンプルではないため、当サイトでは投資判断には使いません。
Q5. 仮想10万円・1銘柄3万円のルールだと、どんな株が買えますか?
単元(100株)で買うなら株価300円以下が必要です。それより高い株は単元未満株(S株・ミニ株)で株数を調整して買っています。実験で保有している3銘柄は、13株・10株・20株といずれも100株未満です。
Q6. 単元未満株なら大型株も小型株も同じように買えますか?
金額の面では同じように買えます。ただし単元未満株は取引できる時間や注文方法が証券会社ごとに違い、成行のみ・1日1〜2回の約定といった制約があります。買える・買えないではなく、約定タイミングが制約になります。
📋 まとめ:AI投資実験中小型株大型株選定の要点
AI投資実験中小型株大型株選定を整理した結果、いちばんの収穫は「予測システムの分類が時価総額ではなかった」と分かったことでした。名前に引きずられて、38営業日ぶん誤解したまま使っていたことになります。
- 一般的な区分は 時価総額と流動性(TOPIX100 / Mid400 / Small)
- 予測システムの区分は 株価1,000円以下がsmall・10,000円以下がlarge
- smallに入った延べ8銘柄は すべて大企業(NTT・日本製鉄・楽天Gなど)
- 時価総額16兆円のNTTがsmall、1兆円のZOZOがlarge
- week1の的中率は small 64.6% vs large 51.3% だが件数は147対1,553
- month1が全区分で91%超なのは 相場が上昇基調だったため
- 1銘柄3万円の上限では smallでも単元買いできない(NTTを除く)
- 保有3銘柄は 13株・10株・20株の単元未満株
- 損益は +4,397.5円(+4.40%)、9月25日終値で固定(売買なし・前回比-996.5円)
🔗 一次情報で確認する
出所:日本取引所グループ(規模別株価指数の定義)/Yahoo!ファイナンス(株価・時価総額)/当サイト運用の株価予測システムの予測履歴(2026-08-04〜2026-09-24の38営業日分)。確認日:2026年9月25日。
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💱 「区分の名前」より「中身」を確かめる姿勢は為替でも同じです
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